犬の検査を行うドクター

犬を飼っていると急に病気にかかることがあります。例えば、いつもは元気な犬が急に熱を出してしまうことも。そのようなとき、飼い主はどのような対処をすれば良いのでしょうか。

今回は犬の発熱での症状・原因・病気の可能性・治療方法などを紹介します。






犬の発熱への3つの対処方法!病気の可能性と原因とは


1)犬の発熱の4つの種類と症状の違いとは

犬の平熱は人間より少し高く、38度から39度くらいです。犬の体温が上がる理由として考えられるケースは、大きく4つほどあります。

(1)運動・興奮

運動したり、興奮したりすると犬の体温が上がります。これは一時的なものであり、心配はありません。次に挙げる(2)から(4)は犬が体調を崩したことにより発熱するケースです。これらの場合、元気が無い・食欲が無い・ヨロヨロと歩く・床に伏せている、といったいつもと違う様子を見せます。

(2)病気

病気にかかり、体が何らか炎症を起こしている場合、発熱します。

(3)熱中症

犬は体温管理が苦手なため、高温多湿の場所に長くいると熱中症にかかってしまいます。ぐったりし、ヨダレをたらし、発熱している場合は注意が必要です。

(4)中毒

犬が食べてはいけない食べ物(例えばチョコレート)を食べてしまった場合、中毒になり下痢や嘔吐とともに発熱したり震えを伴う症状が出る場合があります。

2)犬の発熱への3つの対処方法

(1)検温

イヌに触れてみて体温が高いと感じた場合、まず体温を計ってください。犬の体温の測り方ですが、直腸で測ります。口での検温は危険なため行ってはいけません。検温では、人間用の体温計を使用することができます。

検温の際、犬が暴れて体温計を壊してしまうことがあるため、注意が必要です。また一度、犬の検温に使った体温計は、雑菌が付着している可能性が高いため、再度人間に使うことは避けましょう。検温の結果、39度以上であれば発熱しています。

(2)冷やす

脇の下や後ろ足の内股など太い血管が通っている箇所を、タオルで巻いた保冷材などで冷やしてあげると、発熱による苦しさを和らげることができます。

(3)水分補給

発熱により脱水しやすい状態ため、状況によって犬用のスポーツドリンクを与えると良いでしょう。もし検温の結果41度以上った場合は、危険な状態のためすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。また、下痢や嘔吐の症状が出ている場合も、速やかに動物病院へ連れて行ってください。

3)病気チェック!犬の発熱と一緒に現れる5つの症状とは

発熱とともに次に挙げるような症状いずれかが出た場合、病気だと考えられます。

(1)咳をする

(2)鼻水が出る

(3)食欲の低下

(4)排尿の際に痛がる

(5)微熱が続く

聴診器をあてている犬

4)犬の発熱が続く場合に考えられる4種類の病気

(1)気管支炎

気管支炎は「細菌やウイルスが気管支に感染して炎症を起こす病気」です。この病気にかかると、乾いた咳をするようになります。症状が悪化すると発熱や鼻水などの症状がでてきます。

(2)肺炎

肺炎は「細菌やウイルスなどが原因で肺が炎症を起こす病気」です。重篤になると命を落としてしまうケースもあるため注意が必要です。咳や鼻水、発熱といった症状が現れ、食欲が低下します。

(3)膀胱炎

膀胱炎は「尿道に細菌が侵入して感染することで炎症が起きてしまう病気」です。尿道の短いメスがかかりやすい病気です。症状は、発熱、水を多く飲むようになる、頻尿、排尿時に痛がるといったことになります。発熱とともに、このような症状が出ている時には注意が必要です。

(4)感染症

細菌やウイルスにより感染症を発症し、発熱することがあります。ケンネルコフ、ジステンパー、犬感染性肝炎、レプトスピラ症といった感染症の種類があります。ジステンパー、犬感染性肝炎、レプトスピラ症の場合、高熱が出ます。ケンネルコフでは、微熱が続きます。

5)症状が気になる場合にすべき検査方法とは

発熱した場合、放置せずできるだけ動物病院に連れて行くようにしてください。適切な検査を行うことで、その後に有効な対処も行うことができるため、その判断のためにも動物病院で診断することがおすすめです。料金としては、まず診察料として1000円から2000円程度かかります。

(1)尿検査

尿検査を行う場合、更に1500円から5000円程度かかります。

(2)レントゲン検査

咳が出ているときはレントゲン検査を行う場合があります。レントゲン検査料金は小型犬で6000円程度、大型犬になると10000円を超える料金となります。

(3)血液検査

下痢や嘔吐がひどい場合には、血液検査を行います。血液検査料金は、3000円程度の簡易的なものから、専門機関に依頼して行う10000円程度かかるものまであります。また原因が分からない場合、全体検査を勧められる場合があります。

全体検査を行うと、検査内容にもよりますが合計で30000円程度かかる場合もあります。全体検査の実施は費用もかかりますが、病気にかかっている犬の体にも負担になりますので、獣医師と良く相談して判断してください。

Veterinarian checking teeth of Maltese dog

6)症状が気になる場合にすべき治療方法とは

(1)点滴

発熱により脱水症状が見られる場合には、皮下点滴を行い水分補給を行います。料金は、小型犬で3000円程度、大型犬で5000円程度かかります。

(2)投薬

検査の結果、病状が特定できれば投薬が行われます。処方される薬は様々ですが、1週間の処方で数千円程度かかるケースが一般的です。犬の大きさや薬の種類で料金が変わります。

7)日常生活からできる犬の発熱への3つの予防習慣

(1)冷やしすぎない

夏場などに、エアコンを効かせすぎて温度が下がり過ぎた部屋に犬が長時間いると、風邪を引く場合があります。また寒い時期の外出で体が冷えてしまい、風邪を引く場合もあり、特に体の小さい小型犬は注意が必要です。

(2)ストレスをかけない

ストレスがかかる環境にいると免疫力が低下するため、病気になり易くなります。病気を防ぐには、なるべくストレスの少ない環境で飼うようにしましょう。

(3)ワクチン接種

病気の感染を防ぐために、ワクチン接種は有効です。ワクチン接種をしておけば、万一感染症にかかったとしても軽微な症状で済む可能性が高くなります。また複数の犬を飼っている場合、病気になった犬と元気な犬の食器や飲み水は別々に用意するようにしてください。室内飼いの場合、できれば病気が治るまで別の部屋で飼うことが望ましいです。






今回のまとめ

1)犬の発熱の4つの種類と症状の違いとは

2)犬の発熱への3つの対処方法

3)病気チェック!犬の発熱と一緒に現れる5つの症状とは

4)犬の発熱が続く場合に考えられる4種類の病気

5)症状が気になる場合にすべき検査方法とは

6)症状が気になる場合にすべき治療方法とは

7)日常生活からできる犬の発熱への3つの予防習慣