動物病院での犬の検査

犬も心臓病に罹ってしまうことをご存知でしょうか。人と同じく息切れがする程度の軽度なものから、ぐったりするほど弱ってしまう重度な心臓病まで様々です。

愛犬の呼吸障害や息切れで不安に思う飼い主さんもいるでしょう。今回は犬の心臓病の症状・原因・治療方法をお伝えします。






犬の心臓病の4大原因!症状・治療法・予防習慣とは


1)犬の心臓病の初期・中期・後期の症状とは

(1)初期

心臓病は初期の場合症状はほとんどありません。健康診断などで心雑音が見つかり、詳しい検査をすることによって病気が見つかることが多いのです。

(2)中期

中期になると、元気がない、疲れやすい、食が細くなった、などの症状が現れますが、加齢による変化と見分けがつきづらいのです。

初期と同じく健康診断などで心雑音が見つかり、詳しい検査をすることによって病気が見つかります。

(3)後期

後期になると、咳や散歩を嫌がったり、体を横にして寝るのが苦しくなって落ち着かなかったり、お腹に腹水がたまったり、失神やチアノーゼなどが現れることがあります。

後期になって慌てて動物病院にかけこむ飼い主さんも多いようです。

2)犬の心臓病の3つの種類と特徴

(1)僧房弁閉鎖不全症

僧房弁閉鎖不全症は心臓の左心房と左心室の間にある僧房弁といわれる弁が何らかの原因で、うまく閉じなかったりして血液が逆流してしまう病気です。

トイプードルやマルチーズなどの小型犬に多くみられる病気と言われています。この病気が初期症状がなく、健康診断などで心雑音が見つかり発見されることが多いです。

進行すると咳がでて、疲れやすく、運動をしたがらなくなります。さらに症状がすすむと、肺水腫を引き起こし、呼吸困難になることもある怖い病気です。

(2)拡張型心筋症

心筋症とは心臓の筋肉の厚みが変化したりそのせいで正常に働かなくなることによってうまく全身に血液を送れなくなってしまう病気です。

拡張型心筋症は大型犬に多く、またメスよりオスに多いといわれています。

この病気もやはり初期の段階では症状はなく、進行すると咳や呼吸困難、お腹が膨れたり、さらに症状がすすむと失神や突然死をすることもある怖い病気です。

ドーベルマンやボクサーなどに多くみられます。

(3)フィラリア症

フィラリア症とは蚊が媒介するフィラリアという寄生虫が感染することによっておこる病気です。フィラリアの成虫は心臓へ移動し、右心室や肺動脈に寄生します。

この病気も初期では症状がなく、進行すると咳や息が荒くなるなどの症状が徐々にひどくなり、脚のむくみや腹水などが見られるようになります。

大動脈症候群とよばれる急性症状を引き起こして死に至る場合もあるので注意が必要です。

検査中の犬

3)犬の心臓病の考えられる4つの原因とは

(1)好発犬種がある

僧房弁閉鎖不全症は小型犬に多く、マルチーズやヨークシャーテリア、トイプードルが好発犬種であるといわれています。

また拡張型心筋症は大型犬に多く、さらにメスよりオスに多いといわれています。ドーベルマンやボクサーが好発犬種であるといわれています。

(2)先天性の心臓病

心臓病の原因の一つに先天性であるということがあります。文字通り先天性で遺伝が関係しているといわれています。

(3)寄生虫の感染による心臓病

フィラリアの予防を怠ることにより蚊に刺されることによってフィラリアに感染してしまうことがあります。

(4)加齢に伴う心臓病

犬の加齢によって心臓の機能が低下して心臓病の原因となることがあります。

4)犬の心臓病への検査方法

(1)エコー検査

心臓の様子や腹水が溜まっていないかを観察するためにエコー検査を行います。費用は一般的に5000円ほどです。

(2)血液検査

犬の全身状態や、電解質のバランスをみるために全血球計算や血液ガス検査、心臓病の影響で他の臓器に影響を及ぼしていないかを調べるために生化学検査などを行います。

費用は一般的に10000円ほどからです。

(3)X線検査

心臓が肥大していないかや、肺やお腹の様子を観察するためにX線検査を行います。費用は一般的に1枚5000円ほどです。

5)犬の心臓病への治療方法

心臓病の治療はこまかな病気の分類によってことなるので心臓病の種類別に治療法方をご紹介します。

(1)僧房弁閉鎖不全症

僧房弁閉鎖不全症の治療は症状の緩和と進行を抑える内科的治療が主体になります。

現在僧房弁閉鎖不全症を完治させる方法はなく、症状の緩和のために食事療法や体重が増えすぎないように管理したり、血管拡張剤の投薬などの治療が行われます。

また進行すると肺水腫をおこしていることが多く、その場合は利尿剤などの投与も行われます。

(2)拡張型心筋症

拡張型心筋症の治療は利尿剤、強心剤、血管拡張剤などを症状に合わせて投与します。また、犬を安静にさせ、タウリンなどをおぎなって心機能の改善を目指します。

拡張型心筋症は徐々に悪化するため、予後はあまりよくないと言われています。

(3)フィラリア症

初期のフィラリア症は駆虫薬によりフィラリアを駆除します。ただし多数感染の場合一度に大量のフィラリアを駆除すると肺動脈に詰まって命にかかわるおそれがあるので注意が必要です。

また手術によって治療する場合もあります。心臓や大動脈に寄生したフィラリアを手術でとりのぞきます。

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6)治療後の予後とは

僧房弁閉鎖不全症や拡張型心筋症は治療を行っても進行を遅らせるためのものであり、予後があまりよくありません。

激しい運動をさせないこと、体重を増やしすぎないこと、薬をしっかり飲ませること、定期的に検査を受けることで寿命を延ばすことができます。

7)犬の心臓病への3つの予防習慣とは

(1)定期的に健康診断を受ける

好発犬種や母犬や父犬に心臓病がいる場合、定期的に健康診断を受けるのが理想的です。心臓病は早期発見で寿命をながくすることができます。

(2)適度な量のフード、塩分を控える

体重を増やさないためにも適度な量のフード、塩分を控えましょう。

(3)フィラリア予防をする

フィラリアは蚊の出始めた時期から、蚊がいなくなってから1月ほど先まで予防をしましょう。月に1度薬を飲ませるだけで予防のできる病気です。

動物病院でもらうことができます。






今回のまとめ

1)犬の心臓病の初期・中期・後期3つの段階での症状とは

2)犬の心臓病の3つの種類と特徴とは

3)犬の心臓病の4大原因

4)犬の心臓病への3つの検査方法

5)犬の心臓病への3つの治療方法

6)治療後の予後とは

7)犬の心臓病のへの3つの予防習慣とは