食欲不振の犬

犬にも食欲がなくなってしまうことがあります。病気が隠れていたり、ストレスを感じていたり、夏バテであったり、犬の食欲不振の原因は様々です。

そんな犬の食欲不振にはどのように対処したらよいのでしょうか。今回はそんな犬の食欲不振の原因・症状・対処方法などをご紹介します。






犬の食欲不振の3大原因!考えられる病気・対処法とは


1)犬の食欲不振の3大原因

(1)食事が好みのものではない

犬にも嗜好性があり、フードを変えたりすると好みのものでなかった場合食欲がなくなってしまうことがあります。特に頑固な犬の場合は1週間ちかくも頑なになにも食べようとしないことがあります。絶食は身体にいいものではないので何らかの対応が必要です。

(2)ストレスを感じている

犬もストレスを感じると食欲不振になってしまうことがあります。多くはそのストレスの原因を取り除いてあげることで改善しますが犬の様子をよく観察してあげましょう。

(3)病気

食欲不振で気を付けなくてはならないのが病気です。なんらかの病気が原因で食欲不振になってしまうことがあります。そういった場合はその他にもなにか別の症状が伴うことが多いです。なにかおかしいなと感じた場合はもしかしたら病気が隠されているかもしれません。

2)ご飯を食べない状況へ!病気以外の場合の対処方法とは

(1)食事が好みのものではない場合の対処方法

食欲不振の原因が嗜好性のものではないことが原因だった場合、いくつかの対処方法があります。まず、フードを新しいものに変えたことが原因なら元のものに戻してあげましょう。

どうしても新しいフードに切り替えたい場合は、元のフードに少しずつ新しいフードを混ぜていき、元のフードを少しずつ減らしていくことでフードを徐々に変えていくのが良いでしょう。

いきなりフードを変えると戸惑ってしまう犬が多いようです。また、食事を少し温めたり、ふやかしたりすることで食欲がわいてくる場合があります。飼い主の手から直接与えてみるのも良いかもしれません。

(2)ストレスを感じている場合の対処方法

まずはストレスの原因を取り除いてあげることが重要です。ストレスの原因は様々あり、暑さや寒さ、周囲の音や真新しい物、新しい環境などがあります。暑さや寒さには冷暖房を上手に使用して温度を調節してあげましょう。

音や物に対してはそれを無くしてあげたり、慣らす練習をしてあげると良いでしょう。新しい環境へは徐々に慣れていくものですが、犬に寄り添い食事をとれるように、温めたり、好物を一緒にあげたりしてあげましょう。長い絶食は身体に良くないということを覚えておいてください。

3)食欲不振とセットで現れる病気のサインとは

(1)下痢や嘔吐をするなどの消化器症状

下痢をしたり、吐いてしまったり、便秘をしたりなどの消化器症状が現れることがあります。

(2)口を触られるのを嫌がる・口からの出血

口の周りを触られるのを嫌がったり、出血がみられることがあります。

(3)疲れやすい・元気がない

すぐに疲れてしまったり、いつもより元気がなかったり、ハァハァと息苦しそうにしたりすることがあります。

(4)リンパ節が腫れる

体表リンパと言われるリンパ節が腫れてしまうことがあります。あごの下、脇の下、内股や膝の裏などのリンパ節が腫れると手で触れることができます。このような症状が見られる場合病気の可能性があります。

Examination of sick Maltese dog in vet clinic

4)犬の食欲不振が続く場合に考えられる6種類の病気

(1)瓜実条虫症

この病気は瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)という寄生虫が寄生することによっておこる病気です。食欲不振、おしりから条虫が出てくる、下痢をするなどの症状がみられる病気です。

(2)犬の免疫介在性溶血性貧血

この病気は自らの免疫システムが本来ならば病原菌と戦う役目ではなく、自分の赤血球を壊してしまい、貧血になってしまうという病気です。食欲不振や、元気がない、疲れやすい、嘔吐や呼吸が苦しそうにするなどの症状がみられる病気です。

(3)膵炎

この病気は膵臓が作り出す膵液によって消化されて、炎症を起こしてしまう病気です。急性の膵炎ではとても強い腹痛を伴います。食欲不振や下痢、嘔吐などや発熱、脱水を起こすなどの症状がみられる病気です。プードルやシュナウザー、コッカースパニエル、ウエスティーなどの犬種が発症率が高いといわれています。

(4)歯周病

この病気は歯肉炎や歯周炎をまとめて歯周病と言います。歯周病になると口の中に炎症が起きているため、痛みを伴い食欲不振や口の周りを触られるのを嫌がるなどの症状がみられます。

(5)子宮蓄膿症

この病気は子宮内に細菌感染がおこり、膿が子宮の中にたまってしまう病気です。症状が進行すると尿毒症や腎不全や子宮破裂をおこすこともあります。食欲不振や、おしっこの量が増える、嘔吐などの症状がみられます。

(6)悪性リンパ腫

この病気はなぜ発症するのは原因の解明されていない病気で、ゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリーバー、ボクサーやバセットハウンドなどが発症率が高いといわれています。

悪性リンパ腫は体の免疫を担うリンパ球がガン化してしまう病気で造血器官系のガンです。食欲不振をはじめ、リンパ節が腫れる、下痢をする、元気がない、疲れやすい、嘔吐、咳など様々な症状がみられます。悪性リンパ腫は放っておくと命に関わるこわい病気です。

5)病気が気になる場合にすべき4つの検査方法

(1)便検査

寄生虫の感染が疑われる場合、便検査を行います。寄生虫や寄生虫の卵がないかや、細菌バランスなどを観察します。費用は一般的に1000円ほどです。

(2)血液検査

全身の状態を調べるために血液検査をおこないます。白血球の増加や減少をみたり、赤血球の数値、電解質のバランスや臓器の状態などがわかります。費用は項目によりさまざまですが10000円ほどからと考えておきましょう。

(3)X線検査

臓器の状態を観察するためにX線検査をすることがあります。腫瘍などがないかなどを調べることができます。費用は1枚5000円ほどです。

(4)エコー検査

臓器の状態を観察するためにエコー検査をすることがあります。費用は一般的に3000円ほどです。

By listening to a dog Veterinary Golden

6)検査後の6つの治療方法とは

代表的な病気ごとに治療法方をご紹介します。

(1)瓜実条虫症

瓜実条虫症の治療は駆虫薬を投与で治療を行います。下痢の症状も駆虫が済めば収まりますが、整腸剤が処方されることもあります。

(2)犬の免疫介在性溶血性貧血

赤血球を壊してしまう免疫システムを抑えるために、ステロイド剤などの免疫抑制剤を投与して治療を行います。貧血の症状が重い場合は輸血をおこなうこともありますが、輸血によって症状が悪化する可能性もあるので慎重に治療が行われます。

(3)膵炎

膵炎の治療は輸液療法とともに吐き気止めや痛み止め、抗生剤などの内科的治療をおもに行います。同時に膵臓の酵素の活性化を抑えるために、蛋白分解酵素阻害剤の投与や短期間の絶食や、低脂肪低たんぱく食などの栄養補給をおこないます。

(4)歯周病

全身麻酔下にて歯石や歯垢の除去をおこないます。症状が重い場合は歯を抜くこともあります。

(5)子宮蓄膿症

子宮蓄膿症の治療では一般的に外科手術によって子宮を摘出します。

(6)悪性リンパ腫

悪性リンパ腫の治療は診断が確定した後に、主に抗がん剤治療を行います。リンパ腫のタイプによっては外科的な治療をおこなうこともあります。

7)日常生活からできる犬の健康的な食生活へのポイント

(1)歯磨きの習慣をつける

歯石や歯垢の蓄積を防ぐために歯磨きの習慣をつけましょう。歯磨きガムを与えるのも良いでしょう。口の中がきれいだと食事もおいしく摂ることができます。

(2)食事は適量を決まった時間に与える

食事は多すぎず、少なすぎない量を決まった時間に与えましょう。規則正しい生活は犬の健康につながります。おやつを与えすぎないことが重要です。






今回のまとめ

1)犬の食欲不振の3大原因

2)ご飯を食べない状況へ!病気以外の場合の対処方法

3)ご飯を食べない状況とセットで現れる病気のサインとは

4)犬の食欲不振が続く場合に考えられる6種類の病気

5)病気が気になる場合にすべき4つの検査方法

6)検査後の6つの治療方法とは

7)日常生活からできる犬の健康的な食生活へのポイント