猫の病気の検査をしている医者

愛猫のトイレの掃除中に気が付くことがあるかもしれない、猫の血便。

少しだけ血がついてる、全体が真っ黒、下痢の中に血が混じっている、病気かもしれない、そんな不安な猫の血便の原因・症状・対処法をご紹介致します。






猫の血便の4大原因!症状・対処・治療方法とは


1)猫の血便の4つの種類と特徴とは

血便が出た場合、その色やつき方で、体の中のどこから出血したのかを推測することができます。

(1)便に鮮血(赤い血)が混じっている

小腸や大腸の前半で出血が考えられます。

(2)便の外側に鮮血がついている

大腸の後半から肛門での出血が考えられます。

(3)便全体が黒い

肛門から離れた場所、口から小腸あたりでの出血が考えられます。

(4)赤い下痢をする

胃や腸が炎症をおこして出血していることが考えられます。

2) 猫の血便と同時に起こる6つの症状!チェック項目とは

猫の血便に様々な原因がありますが次のような症状があわせてでていませんか。

(1)下痢

血便と合わせて便が緩くなる場合があります。

(2)嘔吐

血便と合わせて嘔吐をする場合があります。

(3)腹痛

体をまるめてジッとしていたり、ニャーニャーと弱い声で鳴いていませんか、それが痛みのサインかもしれません。

(4)食欲不振

血便と合わせて食欲不振になる場合があります。

(5)貧血

血便と合わせて貧血症状が現れる場合があります。ふらつきはありませんか、歯茎がピンクではなく白くなっていませんか。

(6)発熱

血便と合わせて発熱する場合があります。

※上に挙げたほかにも猫がいつもと違うと感じることはありませんか。よく観察してあげましょう。

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3)猫の血便の4大原因とは

(1)胃腸炎

胃腸炎は、胃から腸にかけての粘膜に炎症が生じ、嘔吐や下痢、血便などの症状がみられる病気です。

胃炎がひどいと何度も嘔吐を繰り返し、吐き気で食欲不振に陥り、水を飲んだだけでも吐いてしまうことがあります。

腸炎が悪化すると下痢の症状が重くなり、少量ずつ何度も便をしたりします。便は軟便や水溶性のこともあり、これに血がまじったり、黒っぽい色をした粘液タール状の場合もあります。

(2)猫パルボウイルス感染症

この病気は猫汎白血球減少症ともよばれ、パルボウイルスによって引き起こされる病気です。

軽度の場合は軽い吐き気や下痢などで済みますが、重度になると血液が混じった下痢や、発熱、激しい嘔吐などの症状がみられます。

放し飼いや多頭飼いなど猫が集団で生活している場所には高確率で感染がみられるといわれています。

(3)トキソプラズマ症

トキソプラズマ症はトキソプラズマという寄生虫が感染する病気で、猫だけでなく他の動物や人にも感染する人獣共通感染症です。

特に妊娠中の女性が初めて感染すると、胎児に悪影響が及ぶ可能性があるので注意が必要です。おもな症状は、下痢、嘔吐、咳をする、黄疸、血便などです。

トキソプラズマは感染した動物の肉(豚や鳥)を生で食べたり、感染した猫の便から感染したりします。

トキソプラズマのオーシストは、土や水の中など様々な自然環境で数か月から数年間は生存が可能なため、ネズミや鳥などの小動物がトキソプラズマに感染し、それらの動物を猫が捕食することでも感染することがあります。

(4)鉤虫症

鉤虫症は鉤虫(こうちゅう)という体調1~2センチの白い寄生虫が腸内に寄生して、貧血や血便、下痢などの症状を発症する病気です。

細菌は室内飼いや衛星管理にたいする意識の向上から少なくなりましたが、外で放し飼いにしている場合などは注意が必要です。

4)猫の血便へ飼い主ができる対処方法

(1)猫の様子を観察する

血便の他に上に挙げたような症状はありませんか。血便はどのような血便ですか、硬さ、色などをチェックしてください。

(2)動物病院を受診する

猫の血便では先に挙げたような原因が考えられます。パルボウイルス感染症や胃腸炎でも重症になれば命にかかわることもあります。

自己判断せず、動物病院を受診して検査を受けましょう。

5)猫の血便が続く場合にすべき検査方法

(1)便検査

寄生虫や寄生虫卵の有無、腸内の細菌のバランスなどをみるために便の検査を行います。費用は一般的に1000円ほどでしょう。

(2)血液検査

身体の中の状態、白血球の増減や電解質のバランス、ウイルス抗体などをみるために血液検査を行います。項目はその時の猫の状態に合わせてになりますが、費用は一般的に10000円ほどからと考えておきましょう。

(3)X線検査

お腹の様子を観察するために撮影する場合があります。費用は一般的に5000円ほどでしょう。

(4)エコー検査

お腹の中の様子を観察するために行う場合があります。費用は一般的に5000円ほどでしょう。

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6)猫の血便が続く場合にすべき治療方法

血便の原因別に治療法方をご紹介いたします。

(1)胃腸炎が原因で起こる血便の治療方法

まず下痢と嘔吐を止めるために、整腸剤や吐き気止めを投与するといった対症療法を行い、脱水症状を改善するために輸液療法を行います。

また胃腸を休めるために、絶食をさせたのち、消化しやすい処方食を少量ずつこまめにあたえます。

(2)猫パルボウイルス感染症が原因で起こる血便の治療方法

ウイルスに効く薬というのはありませんので、水分、栄養補給、電解質のバランスをたもつために輸液療法や、抗生物質の投与を行います。

また嘔吐や下痢などに整腸剤などの対症療法も行います。

(3)トキソプラズマ症が原因で起こる血便の治療方法

トキソプラズマ症は、様々な抗菌薬をつかって治療を行うと同時に、下痢や発熱の症状に対しては整腸剤や解熱剤を使用して対症療法を行います。

トキソプラズマ症は免疫力のかなり低下している猫で全身の症状が重い場合、予後が不良すなわち命にかかわることがあります。

(4)鉤虫症が原因で起こる血便の治療方法

駆虫薬を投与して治療をします。貧血や下痢による脱水がひどい場合には輸血や輸液療法で治療します。

7) 猫の血便へ日常からできる4つの予防ポイント

(1)規則正しい生活・適量の食餌

規則正しい生活をおくり、食餌を適量与えることは健康維持につながります。人の食事を安易に与えたりしないようにしましょう。

(2)清潔な環境づくり

猫のトイレや部屋をいつも清潔に保ちましょう。

(3)ワクチン接種

パルボウイルス感染症はワクチンを接種することにより予防することができます。年に1回予防接種をうけることをおすすめします。

(4)完全室内飼い

現在猫の飼育は完全に室内で行うことを、獣医師会など動物業界全体で推奨されています。

外には様々なウイルスや細菌、寄生虫、交通事故など危険がいっぱいです。猫の飼育は完全室内をおすすめします。






今回のまとめ

1)猫の血便の4つの種類と特徴とは

2)猫の血便と同時に起こる6つの症状!チェック項目とは

3)猫の血便の4大原因とは

4)猫の血便へ飼い主ができる対処方法

5)猫の血便が続く場合にすべき検査方法

6)猫の血便が続く場合にすべき治療方法

7)猫の血便へ日常からできる4つの予防ポイント