動物病院の猫

猫も人間と同じように、熱中症になることがあります。全身が毛皮に包まれ、汗腺が少ない猫の場合、体の構造上、人間以上に熱中症にかかりやすいともいえます。

今回は猫の熱中症の原因や対処方法、日頃からのお坊の方法についてお伝えします。






猫の熱中症の3大原因!3つの対処法とは


1)猫の熱中症の6つの症状

軽い症状から思い症状まで順番に列挙していくと、以下のようになります。

(1)口を開けてハァハァと呼吸が荒くなり、口からよだれを出すようになります。

(2)目や口腔などの粘膜が、充血してきます。

(3)熱中症がさらに進行した場合、体から力が抜けてぐったりと虚脱したり、呼びかけても反応しなくなったりして、明らかに意識を喪失た様子を見せませます。

(4)完全に意識がなくなり、全身を痙攣させます。

(5)吐血や下血(血便)、血尿といった出血症状を見せます。

(6)酸素をうまく取り込めないため、チアノーゼ症状を見せて絶命します。

2)猫の熱中症の3大原因

猫の場合も、熱中症は人間の場合と同じく、体温が急激に高くなり、正常な体温を保てなくなることで発症します。

猫は汗腺が人間にくらべると少なく、発汗によって体温を調節することができません。そのため、周囲の気温が急激に変動した場合、自分の体の機構で調節させることがほとんどできません。

(1)閉めきった暑い場所に閉じこめられる

夏の蒸し暑い日に、風通しが悪く、エアコンの効いていない部屋やケージの中などに閉じ込められた際に、熱中症を起こすることがあります。

長い時間涼しい場所に移動することができず、水も飲めないような場所ではさらに危険な状態になります。

(2)エアコンをつけていない自動車内で留守番させる

エアコンをつけずに停車中の車内では、気温は急激に上昇します。

風通しがなく、涼しい場所へ逃げることが出来ないという、熱中症になりやすい条件を満たしていることになります。

(3)狭いキャリーケースでの移動時

停車中の自動車内ほど厳しい条件ではないもの、キャリーケースを使用しての移動時にも熱中症になりやすい環境になります。

外部的な条件だけではなく、慣れない、ストレスの多い環境に置かれた結果、猫の体温があがるなどの条件が重なることがあります。

Ragdoll blue point two little kittens

3)熱中症が発生しやすい猫の3つの特徴

(1)肥満している猫

皮下脂肪を多く蓄えている猫は、それだけ体温を体内に溜めやすくなっています。

肥満の度合いによっては、首まわりの脂肪によって気管が圧迫されたり、内臓脂肪で胸腔が狭くなっていたりと呼吸機能が低下することもあります。

(2)子猫や老猫

生理機能が未発達であったり、逆に老齢により体力が衰えたりすると、他の猫よりはそれだけ熱中症も発症しやすくなっています。

(3)短頭種の猫

ペルシャなどの鼻の短い、つまった短頭種の猫は、体の構造上、スムーズな呼吸がしづらくなっています。

これが原因となって、他の猫よりは熱中症になりやすい傾向があります。

4)猫の熱中症になった場合の3つの対処方法

(1)体温を下げる

熱中症の症状が疑われる場合、猫を日陰などの涼しい場所に移動してから水を飲ませ、体に水をかけます。その状態で扇風機やうちわなどで風を送り、気化熱によって体温を下げます。

冷たい水で濡らしたタオルで全身を包む、霧吹きで水を噴きかける、氷枕を動脈の走る首のまわりやわきの下にあてがうなども効果があります。

氷水は冷たすぎて血管の収縮を引き起こす恐れがあるので、できるだけ使わないよう注意してください。 

こうしたときはあまり体温を下げすぎないように注意し、こまめに体温をはかり、39℃まで下がったら冷やすのをやめましょう。

そうしながら動物病院に連絡を取り、一刻も早く病院で獣医師の診断と治療を受けられる体制を整えます。

(2)動物病院へ連れて行く

応急処置が済み、ある程度体温が下がったら、動物病院へ連れて行きましょう。

一般的に、熱中症の症状が現れてから30~60分以内に適切な処置を施せば予後は良好であるといわれています。

しかし発見が遅れて高体温になってから2~3時間経過し、体温が一端41度まで上昇して血便など重篤な症状が現れてしまった場合、完全な回復は見込めないともいわれています。

飼い主の機転と迅速な行動力が、猫の以後の容体を決定することになります。

(3)獣医師の処置に任せる

あとは獣医師が、症状の重篤さを診察して適切な処置をしてくれるはずです。獣医師の判断に従って、治療に専念してください。

Male medicine doctor hand holding stethoscope head

5)猫の熱中症予防の4つのポイント

(1)室内飼いの場合

防犯上、問題がなければ、換気扇をつけたり高窓を開けたりして、空気の流れを作るようにしてください。

カーテンを閉める、あるいは窓際に蔓性の植物を植えて直射日光を避けることなども効果があります。室内に涼しい場所を作っておけば、健康な状態の猫なら自分の判断で涼しい場所を探して移動します。

(2)ケージの中に入れておく場合

予備の水を絶やさないように気をつけてください。

スペースに余裕がある場合、アルミプレートやアイスジェルマットなどを敷いたり、凍ったペットボトルを数本並べて置くと、そこで猫が涼むことができます。

(3)ブラッシングをする

特に毛量の多い猫の場合は、ブラッシングをすることでアンダーコートを取り除き、通気を良くすることができます。

(4)猫と移動する場合

キャリーやカートを使うときは、中の通気に気をつけて、保冷剤やアイスジェルなどを入れておくようにしましょう。

車で移動する際は、直射日光を避け、空気の循環がうまくできているのかこまめにチェックをするようにしてください。

濡れたタオルを用意し、ときどき体を拭いてあげるということも効果があります。

6)猫の熱中症予防にできる飼い主の3つの行動

(1)適切な環境を整える

直射日光を避け、風通しの良い環境を整えてください。飲水を絶やさず、暑い日には保冷剤や凍らせたペットボトルなど、涼のとれるものを用意してください。

(2)長い時間留守にするときは特に気をつける

事故や停電などによって、使用していた冷房が停止することもあります。そうしたことも想定して行動するようにしてください。

(3)移動時に注意をする

特にケージなどを使用する場合、別に暑くなくとも猫はストレスを感じがちです。

通気や直射日光に気をつけるのは当然の前提として、こまめに猫の様子をチェックしてできるだけ快適な状態を作るようにしてください。






今回のまとめ

1)通気が悪く、熱がこもりやすい環境に長時間猫を放置しておくと、熱中症になることがあります。

2)直射日光をさけ、通気をよくし、飲水を十分に与えることによって予防をすることができます。暑い日には、保冷剤やジュエルマットなどを用意するのも効果があります。

3)猫がストレスを受けやすい移動時には、特に注意を必要があります。

4)猫が熱中症らしい症状をしめした場合は、体温を下げなながら動物病院に連絡して、獣医師の指示に従ってください。