らんちゅう

今回は、金魚の一種であるらんちゅうという美しい魚について生態や飼い方のポイントなどを交えて、ご紹介させていただきます。

その独特な雰囲気を好んで飼育し一緒に暮らす方も多いほど人気もあるらんちゅうについて、初期費用・必要なグッズ・給餌方法・飼育のコツなどをご紹介します。






らんちゅうの飼い方解説!給餌・グッズ・飼育方法


1) らんちゅうの紹介

(1) 原産地と歴史

らんちゅうの原種と呼ばれる『マルコ』という突然変異でできた金魚として約1500年前に中国で発見されました。

そこから約500年後の室町時代に、らんちゅうの原種が日本に持ち込まれることになりました。

しかし、繁殖技術がなかったことなど様々な要因が重なり江戸時代までの間は浸透するまでの普及が成されませんでした。

江戸時代に入ってから、オランダ人により『マルコ』としてらんちゅうが持ち込まれこの時には庶民にも広く知れ渡り、江戸文化へとらんちゅうは成長していきました。

そこから2度の大戦により世界的にらんちゅうが衰退しかけましたが、愛好会などの人により現在まで続くらんちゅう文化が紡がれてきました。

(2) 平均体格

らんちゅうは生後すぐには尾びれまでで約2cm程度となっており、3ヶ月後には約6cmへと成長していきます。金魚は基本的に死ぬまで成長をし続けていく生き物ですから、最大で20cmほどにまで成長していきます。

きちんとした生育環境が整って、らんちゅうのストレスを煽らなければ健康的で大きい個体へと成長していきます。

このことから、成長とともに合った水槽を備えてあげることでのびのびとストレスなくらんちゅうも長生きできますので、水槽とお水の管理は餌と同じくらい大切なものと覚悟して飼育に挑むことをオススメします。

(3) 寿命

らんちゅうの寿命は平均5〜6年とされています。

しかし毎日の水替えと、規定の量をそのらんちゅうの腹八分目程度に抑えた餌を最適な回数与えることで、10年以上生きる子もいます。

ちなみにギネス記録には40年以上も生存した、金魚が存在しますのでらんちゅうも適切なお世話によってはそれに匹敵するくらい長生きする可能性があります。

(4) 名前のルーツ

名前のルーツとしましては、大阪で行われたらんちゅうの品評会の名前が『大阪らんちゅう』と呼ばれ、それが金魚の名前になったとされています。

また漢字を当てた際には、『蘭鋳』と書きます。先述した通り、中国から持ち込まれた後にらんちゅうが再び日本に持ち込んだ国がオランダであるから、この漢字が当てられました。

2) らんちゅうの特徴

(1) 形態特徴

らんちゅうは、他の種類の金魚と比べて特徴的な見た目をしています。背びれが存在せず、その他のひれが広がることがなく動かすことが大変困難な金魚となっています。

体が全体的に丸く、このサイズ感がよりらんちゅうを大きく見せている要因にもなっています。その体型やヒレの特徴により、泳ぎが下手な部類に入ります。

尾びれに関しては、金魚特有の3枚ビレを持っており泳ぎの下手さはそこで補強しています。

(2)

生まれた当初は、全体的に黒い体をしており成長途中で体が鮮やかな赤へと変化していきます。

また赤色の体に淡い白の柄が入る子もいるため、インドに昔からある色彩名である『更紗』と呼ばれる模様を持つことがらんちゅうの特徴となっています。

基本的に金魚と同じような色彩と柄を持つため、体格やヒレの特徴で金魚とらんちゅうの違いを見分ける事が多いそうです。

(3) オス・メスの特徴

雌雄を判別するためには、肛門やお腹周りを触ることでメスとの違いを見つけ出し判別していきます。

オスの場合は、縦長の肛門があり横側から見た際に突起がない事が特徴となっています。また肛門周辺は柔らかいですが、その他の腹部に関してはしっかりとした硬さを持っている事も挙げられます。

メスの場合は、丸い形の肛門があり横側から見た際に小さな突起が確認できる事が特徴となってきます。また肛門を含めメスのお腹は柔らかくできている事も特徴としてあげられます。

3) らんちゅうを飼育に適している人の2つのポイント

(1) 水質管理ができる人

先述した通り、らんちゅうをはじめ水生動物と生活する上で水の手入れは絶対に必要なものとなっています。

水質管理には、水の中の汚れを取り除くフィルターやらんちゅうに合わせた水流発生装置、水槽の大きさやどのような水を使うかまで様々なことを考えた上で、毎日の手入れがらんちゅう飼育時にかかってきます。

(2) 体調管理ができる人

らんちゅうをはじめ、動物は何かしらのストレスを抱えて生きています。水生動物の場合、ストレスの原因として水質の変化や餌の不一致などが挙げられます。

らんちゅうも体調が悪くなると、下痢のようなゆるい糞を行う事があったり逆になかなか糞尿を出さず便秘気味だという事を頻繁に確認する事ができる人は、らんちゅう飼育に向いていると言えます。

病気が見つかった際には、動物病院に駆け込むことをオススメします。

冬でしたら水槽ヒーターを使用する事が多いですが、温度変化に魚は弱いため急激な水温の変化を出さないように、気をつけましょう。

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4)らんちゅうを飼う場合の初期費用と方法とは

(1)買い方

らんちゅうは、基本的にペットショップで基本的に買うことが出来ます。らんちゅうは、オスメス別々で展示されておりきちんと性別ごとに売られていることが多いです。

買い方は、通常の金魚などを買う際同様の手順を踏むことで持ち帰ることが出来ます。

金魚を飼う際に、水槽やフィルター、カルキ抜きなどの道具を事前にそろえておかなければならないので、部屋のレイアウトなどに合った商品を仕入れてらんちゅうを迎えることをオススメします。

(2)値段

らんちゅうの値段は、養殖をしている職人さんや血統・見た目の出来栄えなどにより変化し続けています。

観賞用のらんちゅうであれば、平均的に1,000~1,500円とリーズナブルな値段で簡単に飼育を開始できます。

職人さんなどの手によって立派に育てられたらんちゅうであれば、10,000~30,000円を超える種類まで存在するため、大切に育てることができると認められた方にしか売られないケースもあるそうです。

5)らんちゅうの飼育に必要な主な4つのグッズ

下記の道具は、セットで販売されていることもあるため店員さんなどに確認を取りきちんとそろえましょう。

(1)水槽

水生動物を飼うためには、水槽と水が必要不可欠な道具となっています。らんちゅうの大きさを問わず、部屋に置き場を確保できるサイズの大きさで水槽を選ぶことをオススメします。

また、らんちゅうは先述したとおり死ぬまで成長をし続けることから飼育する数や大きさなどにより検討することをオススメします。

(2)フィルター

この道具は、水槽内の水を循環させ汚れを取り除く働きをします。しかしらんちゅうは泳ぎが得意ではないため、起こす水流が強すぎると逆にらんちゅうを弱らせる原因になってしまいます。

起こす水流が弱いフィルターを選ぶことをオススメします。

(3)エアレーション

この道具は、水中に沈めるもしくはフィルターに搭載されている外掛け式で水中に邪魔にならないものなどが存在します。

これは水中で息をしなければならないらんちゅうを始め水生動物に、酸素を送って快適な水中を保つことが出来ます。

(4)カルキ抜き

この道具は、金魚を飼ったことのある方であれば使ったことがあるかと思います。日本の水道水には殺菌などの目的で、塩素が含まれています。

らんちゅうの飼育時にそのままの水道水を使用することは、らんちゅうの体調を悪くしてしまう原因となります。

必ず市販のカルキ抜きなどを使用し、安全な水質を作ってあげることをオススメします。

6)らんちゅうの主な3種類の餌

(1)ブラインシュリンプ

このエサは、えびの一種で海外でのみ生息するため貴重な餌となっています。生息地は塩水湖となっており、日本に輸入されてくるものはアメリカのサンフランシスコ産のものが多いようです。

少量で売られており、らんちゅうが稚魚の時に与えると健康的に育つとされており人気の餌となっています。水質を保つためにも食べ残しが出た場合には早急に回収し、次に回すことをオススメします。

(2)ペレット

このエサは、固形資料となっており金魚を飼う際にも頻繁に使用される餌となっています。

らんちゅうなどに合せて作ってあるため、栄養価などは評価されていますが、成長状態や食べ残しの状態などを見越して少なめに与えた後、欲しがっているときに追加分を与えるような方法を取ることをオススメします。

(3)赤虫

この種類は、昔からよく使用されて鳥類のお世話をする際にも使えるため基本的な栄養価と水分を充分に取れるため、ペレットと一緒に使用することで成長のほとんどに対応することが見込まれます。

赤虫は、ハエの一種であるユスリカという昆虫の幼虫となっており身近に存在するため、動物を飼う際には自ら採って餌とすることもあったそうです。

現在では、中国や国産の冷凍赤虫が多く売られ使用されています。

しかし、死んでいる虫を与えることになりますので相当な栄養を摂れることは確実ですが、その分放っておくと腐りやすいため少量パックを定期的に購入し与える子をオススメします。

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7)らんちゅうの季節ごとでの飼育の仕方について

(1)

この時季の飼育方法としては、冬眠から目覚め再びらんちゅうが成長する季節となっているため、よく餌を食べまた気候も安定しているため病気にかかりにくく春の間に栄養を蓄えてその後に続く厳しい季節を生き抜きます。

また、成長すると同時に水替えが最も多く激しい時期となっています。

理由としましては、成長をすることは新陳代謝が良くなり排出物や成長のために不要となった鱗などが抜けて新たなものに変わるため水が汚れてしまうからです。

(2)

この時季の飼育方法としては、暑い気候なため水中の温度が上がることが多くらんちゅうが弱ってしまいます。水槽用のクーラーが市販されていますので、それらで水温を保つことをオススメします。

また、雨の多い時期でもあり水中に雑菌などが繁殖しらんちゅうに影響を及ぼすことがありますのでより一層水替えに力を入れましょう。

水草を入れておくと、光合成などで殺菌効果が得られますしらんちゅうの遊び場にもなるため、設備購入時に買うことも良いとされています。

(3)

この時季の飼育は、少しずつ寒さに近づいてらんちゅうの病気を減少させられるため一番安定してらんちゅうが生活することが出来ます。

またらんちゅうは冬眠する生き物ですので、この期間である程度脂肪などを蓄えているので、いつもより少しだけ多く餌を与えてあげることをオススメします。

(4)

この時季の飼育は、冬眠に入ったらんちゅうのために水温などをチェックして5~6℃の間の水温を保つようにしましょう。

また、この時期は水質が悪くことが少ないためフィルターさえ起動していれば快適にらんちゅうは休むことができるため、他の季節と違い気を使い過ぎずに済む季節となっています。

8)らんちゅうに多い3種類の病気

(1)白点病

この病気は、春・秋の気候が安定しない季節で水温が15~20℃になったときに発症するとされています。初期症状で適切な治療を行うことができれば、すぐに完治する病気となっています。

体の目に付くところに白点がが見え、進行が早く重症になると体全体が白点で埋まり、皮膚がただれ感染症を引き起こし最悪の場合死に至るという病気となっています。

治療方法としては、水温を25℃以上に上げた水槽を用意し、別に塩水を用意してそこに1分程度浸けて、水槽に戻してあげると改善されます。

注意点としましては、塩水に耐えきれるらんちゅうの体力を必要としますので見つけ次第この方法を試して、完治しなければ早急に動物病院へ連れて行くことをオススメします。

(2)わたかぶり病

この病気は、低水温時にらんちゅうの体の周りに水カビが付着する病気となっています。症状が進行すると、らんちゅうの体表面から侵食し鱗を纏ってカビが発育していきます。

しかし、この病気は弱ったらんちゅうに起こるため健康を維持しているらんちゅうはほとんど感染しません。

治療法や予防法としては、20℃以上の水温を保ち水カビの成長を止めることです。また、麺棒などでえらを傷つけないよう少し手入れをしてあげることも治療法の一つとされております。

(3)消化不良

この病気は、食べたものが上手く消化されず腸に負担を掛けるものとなっています。便秘や食欲不振などにつながるため、エサを与えても残すようになった際には消化不良を疑うことをオススメします。

また、腸に負担を掛けるため消化器官系の病気を引き起こす可能性があるため早めの対処が必要となります。治療方法としましては、新鮮な餌を与えることや食べさせ過ぎに注意をしましょう。

水温により消化時間や体調が変わっていきますので、水温チェックをしながら量を調節することをオススメします。

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9)らんちゅうの飼育で注意すること

(1)餌の量

らんちゅうの飼育の中で注意すべきことに、季節や温度によって餌の量の目安が異なるということがあります。

・水温が低くなる時期(10~3月)

水温が12℃を下回る際には餌を与えないようにしましょう。理由としては、この時期は冬眠をしている時季ですので餌の必要がないためとなっています。

・水温が不安定な時期(4~6月)

この時期は梅雨ですので、エサの回数は少なくても問題はありません。

理由としては、朝・晩で水温の変化が激しい時期なので多く餌を与えることで消化不良を起こす恐れがあるためです。

水質が汚れていく時期にもなり、病気を発症させてしまう恐れがあるため水温を保つことと清掃を怠ることの無いよう注意が必要となっています。

(2)水づくり

らんちゅうの飼育をする上で、水に関する注意が必要となっています。先述したとおり、水質を保つためにはフィルターや水草を入れておくと良いです。

水替えを行う際には、替えた後の水がまだ入れてある水の温度より1~2℃あげて設定しておきましょう。水替えを行うと、らんちゅうは健康的に運動することが出来ますので肥満体質を補うことが出来ます。

また、夏場の水温が高くなりすぎないように注意をし水垢などを見つけた際には適切に清掃を行うことが水に関する注意点となっています。

10)らんちゅうをペットにする魅力について

(1)特徴的な部分の可愛さ

らんちゅうは基本的に体が丸く、顔との差がはっきりとしています。また、顔がとても特徴的で愛らしいと一度らんちゅうと生活した方はそう思うようです。

ひれが短いところも、体の一部として楽しむことが出来ます。

(2)泳ぎ

らんちゅうは、泳ぎが得意ではないため漂うような生活を送ることが多いです。その中でも、らんちゅうの小さなひれを一生懸命動かすことが可愛らしいと評判となっています。

また、泳ぐ際に金魚の典型とも呼べる尾びれが和で独特の美しさを醸し出しているためこれによりらんちゅうの人気が現在まで長く続いているといえます。

(3)

らんちゅうの柄は、様々な種類がありますが赤く光るような体を見ているだけで宝石のようだと評する人もいます。

また、金魚より大きく成長することがあるため大きな宝石のように感じられ風情があることが人気の高さに秘密ともいわれています。






今回のまとめ

1)らんちゅうの紹介

2)らんちゅうの特徴

3)らんちゅうを飼育に適している人のポイント

4)らんちゅうを飼う場合の初期費用と方法とは

5)らんちゅうの飼育に必要なグッズ

6)らんちゅうの主な種類の餌

7)らんちゅうの季節ごとでの飼育の仕方について

8)らんちゅうに多い病気の種類

9)らんちゅうの飼育で注意すること

10)らんちゅうをペットにする魅力について